題名:一年後
黄ばんだ本が、無造作に詰められているバッグ。
きしむ床に、割れたガラスの破片が落ちていた。
第一発見者は、わ・た・し。
真っ先に疑われたのは、わ・た・し。
見立てによると、どうやら事故死らしい。
探偵が言うには、殺人事件らしい。
探偵の推理によると、犯人は私なんだってさ。
警察が言うには、死因は失血死。
遺体は、ガラスの破片が背中に刺さっていた。
探偵は、背中に綺麗に刺さるガラスがおかしいと。
─私じゃない、私じゃない。
なのに、自分の心に疑いを持ち始めていたんだ。
「犯人はあなたです!証拠はあるんだ。」
探偵の、無駄な推理ショーが始まってしまった。
冤罪、なすりつけ、殺人犯?
「私は、違うんだよ。信じてよ。」
警察によると、犯人は探偵だったって。
バレないように、私になすりつけた、らしい。
探偵の動機は、分からないんだって。
もしかしたらさ、私が、犯人かもしれないね?
探偵の口からポロリと零れる。
─教唆罪。
一年後、私は警察から逃れられるでしょうか?
5/13/2026, 10:28:46 AM