三羽ゆうが

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今日も朝がやってきた。その辺の人達の中には朝が嫌いな奴もきっといるだろう。でも俺らにとって朝日とは生き延びた証なのだ。

生きるか死ぬか、殺すか殺されるか、奪うか奪われるか。自分以外は全員敵だ。勿論親だって。…いや、親の顔すら知らねぇけど。





「そこのにーちゃん!これお安いよ!!」

「こんな仕事してみねぇか?」

「お兄さん、私と一緒に来ない?」

この街で声をかけてくる奴は、誰一人として相手の事を考えている奴はいない。全て自分の為、私利私欲の為、明日生き残る為。それしか無いのだ。


それしか、生きる方法が。


都会、って言うやつは凄いんだろ?なんてったって悪い奴を取り締まる人間がいるらしい。物も人の持ってるやつ奪ったらダメなんだろ?

何もかも違いすぎて、そんな所いったら逆に生き残れないかもな。

でもそんな奴らと同じように、この太陽のあったかさだけは分かるよ。同じ太陽、浴びさせてもらってる。



俺も、“普通”の生活、してみたい…なんてな。



『朝日の温もり』

6/9/2024, 10:14:56 AM