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心が荒んでいる。気持ちばかりが先走り、神経をとがらせては、言いようの得ない何かに怯えている。
この気持ちはなんなんだろう。森閑とした孤独な夜が疲弊しきった身体に酷く沁みる。自分にはないものをもった他人の才が羨ましい。自分とはなにかを言い表せるモノを手中に収めている他人が羨ましい。過半数に適応しきれない、そのうえで特別なものを持ち合わせていなかった自分が愚鈍で仕方がない。妬みと劣等に苛まれて生きてきた自分。空疎な自分をそれだけで満たして、人生というえぐみを味わい尽くした気でいる自分が卑しい。けれど、私にはこれしかない。この劣等と執着でしか、自分の輪郭をなぞれない。このジレンマをどうしたらいいのだろう。自分らしさって、一体なんなのだろう。

4/7/2025, 2:59:52 PM