ストック

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Theme:夢と現実

現実には私の居場所はない。
私が居ても居なくても、世界も周囲も何も変わらない。
いや、生きているだけでも資源を消費してしまうし、私はいない方がいいと思う。
「そんなことないよ」と言ってくれる人はいない、私もそうは思わない。

夜にみる夢にも私の居場所はない。
浅い眠りの中で、私は自分の価値が信じられなくなったいろんな場面を追体験する。
家庭で。学校で。昔の職場で。今の職場で。
夢でみるどの場面でも、皆が自分が私を傷つけ否定する。私は居てはいけないのだろう。

唯一、私の存在を肯定してくれる夢の世界がある。
それはゲームだ。流行りのソーシャルゲームではなく、昔ながらの一人で遊ぶテレビゲーム。
ゲームの世界では、私は誰にでもなれる。
人々から期待され世界を救う勇者にも、不思議な世界をさ迷い歩く少女にも、風の向くまま気の向くままに自由に生きる冒険者にも。
そして、ゲームの世界では誰も私を否定しない。夢の世界に留まることを許してくれる。
だから私は、ゲームをしているときだけは、心の底から笑ったり泣いたりできる。
「私は居てもいいのかな」と考えることもない。

そんなのは現実から逃げているだけ、現実と向き合って強くなれ。
そう言うことはとても簡単だ。
だけど、誰もがすぐ立ち上がれる強さを持ってるわけじゃない。
現実と向き合えるようになるまで、もう少しこの夢の世界に留まることを許してほしい。

12/4/2023, 10:29:03 AM