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週末久しぶりに君に会った
君は見たこともないくらい髪を短くしていて
赤茶色の毛色も相まって本当によく似合っていた
直視する事さえ難しいほどに可愛いと思った

同じソファに君は腰掛け、僕は寝そべり本を読み
笑う君の振動をソファ伝いに感じた時
これ以上の幸福はこの世に存在しないと
確信してしまえるこの中身が、狡さが
やっぱりどうしようもないほど嫌いだ
そういった中身を自分自身で直視する時
いっそこの汚い胸中を身体ごと貫いて欲しい、
なんて思ってしまう事もある


性別が変わってしまえば、と
思った事も一度ではないが
そんな簡単な話ではない事は
自分が一番よく知っている
普段はとても履けないと思ってしまうスカートも
日によっては履いてみたいと思えるし
自然と目で追ってしまうのは異性が多いが
心の底から戸惑い、愛らしいと思うのは君だけだ
そもそも異性になったとしたら
君とこうして並ぶ事も無かったかもしれないが
今の僕は自分の外見と立場を
うまく利用し続けている偽善者のように思えて
結局思考は上手く纏まらないまま
堂々巡りするのである

正常、とは一体どんな感覚なのだろうか
君を愛しているうちはきっと知り得ないのだろうが

3/26/2023, 1:36:23 PM