百合の花びら。

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どこにも書けないこと。

そう聞けば、いくつか思い浮かぶ。その1番は、
親にも、
友人にも、
誰にも言えない。
私のこと。

5歳くらいのとき、自分に違和感を感じ始めた。

最初は母から、記憶のないことを言われたりした。
次は、友達から。
記憶を辿ってみて、ふと気がついたことがある。

一日の中で空白の時間がある。
頭の中で、私じゃない誰かがいること。

手紙を残せば、返事をくれる、私。
でも私じゃない。
私じゃない時、彼なのか彼女なのかも分からない。

言おうと思った時もあるけれど、ノートにも、どこにも書けない。
私の、私じゃない私の、1番の秘密。

2/8/2024, 6:49:28 AM