「……あ」
こたつで寝落ちてしまっていたらしい俺は、スマホに手を伸ばして、小さく声が漏れた。
やば、日の出まであと30分もない。
ぼんやりとした頭で少し考えて、まあいいかとこたつにもそもそともどる。風邪引きそうだけど、今はここから出たくない。
「……んぅ、啓にぃ…」
「……」
お、ま、え、も、か。
お前もここで寝落ちてたのか。
すやすやと気持ちよさそうに眠る横顔に、ふっと笑みが漏れる。
日の出見に行くからちゃんと起こしてね!と何度も言われた昨日の記憶がよみがえる。
…このまま起こさないと怒られそ。
幸せそうな寝顔に、起こすのもなんだかもったいない気がして、まだいいかと眺めていた。
日の出を見に行けずに、目が覚めた弟が目に涙を滲ませながらながら怒ってきたのは言うまでもない。
日の出 #159
(不定期に襲ってくるこの、もう何もかもどうでもよくなる
現象、まじで何。なにも手につかないんだけれども)
1/4/2025, 7:34:03 AM