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 世界が終わると言う人がいて、一部で騒ぎになっていた。その噂はどんどん広まった。すると、何が起こるかを、まことしやかに話す人がたくさん出てきた。専門家や評論家たちが議論をしている。振り回されてはいけない。いや、本当かもしれない。意見は錯綜していた。

 いよいよ明日がその日ということになって、緊迫感が増してきた。信じる人は、その準備をして、信じない人は、いつも通りに過ごしていた。テレビで、それを最初に言い出した人をついに突き止めたと、インタビューが行われていた。

 その人は、「ああ、どうも」と気弱な感じで話し出した。顔は分からないが、手元が見えている。「私は、もし、世界が終わるならという話をしたかっただけで。いつのまにか、〝もし〟が抜けて、その話に乗っかる人がたくさん出てきて……」。

 画面が切り替わった。口を開けて、ぼかんとした人たちの顔が映し出されていた。


「明日世界が終わるなら……」

5/7/2026, 7:27:15 AM