題【ひとひら】#3
(染谷 うる、赤根 れい、莉李、茉愛)
「やっと学校が終わったね~」
「ですね。大変でした。」
「…、その、れいちゃんは病気、どんな感じなの?」
「れい、ですか?」
「うん。悪化したんでしょ?大丈夫かな。」
「…。大丈夫、ですよ。きっと!」
「だよね。あっ、桜、綺麗だねっ。」
「ですね。とっても。れいにも見せたいです。さぁ、行きましょう!」
「うん。」
「れい!大丈夫ですか?」
「大袈裟だなぁ、、、うるくんは」
「だってだって。心配なんですもんっ!」
「そうだよ?れいちゃんには、元気で生きていてほしいし!」
「大丈夫だよ。ありがとうね、2人とも、、、」
「全然良いよ。僕たちは、れいちゃんが元気で居てくれたら、それで良いから!」
「そうですよ。また、3人で遊びましょう。いつまでも待ってますから!」
「っ。ありがとうっ。」
元気がないのか、いつもより静かだ。
なぜか、風で散る、ひとひらの桜の花びらが、れいの心のざわめきに感じて。
そんなことないのに、そう、感じてしまって。
どうしようもなくて。
いっそ、れいと僕が入れ替わったらって。
そしたら、れいは自由で。悲しむことなんてなくて。
きっと、幸せなのに。
僕は一体、どうすれば、
『れいちゃんを元気にさせられるの?』
「じゃあ、また来るね。」
「うん、待ってるよ。」
4/13/2025, 11:00:34 AM