記憶の海
キラキラとまばゆく光りかがやくのは
いつか、誰かと過ごした水面
わたしは ぽつんと
水の中へ記憶のかけらを落とした
そのかけらは
どんどん深く沈んでいって
見えない暗いところへ
行ってしまった
わたしは それがあったことさえ
もう 忘れてしまっていた
けれど
なにかが取り残されたような
呼んでいるような
「早く見つけて」と言っているような──
そんな気がした
だから わたしは決めたの
そのくらいところまでもぐろうと
どんなに冷たくても
どんなにこわくても
どんなに 何も見えなくても
そのかけらが
わたしを呼んでいる気がするから
わたしには 光がある
たくさんの仲間がいる
みんなのサポートとともに
わたしの かけらを取り戻す
感情を
あたたかい光とともに迎えにいく
記憶の海を
遡って──
5/13/2025, 1:05:46 PM