商店街の脇にある道は夜になると、驚くほど景色が変わるのだ。もうそろそろ駐輪場に着くはずなんだけどな。記憶の海をあてもなく彷徨い泳ぐ、もはやそれに呑まれてしまいそうな…曲がり角から突然現れたサラリーマンの急な方向転換に、少し車体をふらつかせ、いつもの緑色の屋根が見えると、それを目掛けて精一杯ペダルを漕ぐのだ。
5/13/2025, 11:40:32 AM