子猫あの夜、君は子猫をように、怯えていたね…あの公園のベンチで、伏し目がちに、独り座って…向かいのベンチから見ていて、同じく胸がギュッとなっていた…段々昏れてゆく空が、やがて群青色になり始めた頃、漸く君に、声をかけたね…君は目を逸らし乍ら、ポツリポツリ、時折嗚咽を洩らし乍ら話してくれたね…あれから二人で過ごしてきたけれど、君は子猫から、少し我儘な猫に変わってきたね…
11/15/2023, 1:51:55 PM