笹呉

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今日も陽が沈む。
地平線の見える場所。
先ほどまで青かった海は、空と共にその姿を変える。緋色に燃え盛る焔のようだ。
昨日もこの場所で、陽が沈むのを見ていた。
明日も、明後日も、その先も私はここで陽が沈むのを眺めるのだろう。
そんなことをぼんやりと考える。
世界が変わる瞬間、一歩ずつ歩む瞬間、ゆっくりと終わりに向かう瞬間をここで見届けるだけ。
刺激とは無縁。退屈な光景を、日々楽しみにする。これが当たり前であるように、変わらぬように。
この光景が今日も私が生きた証なのだから。

4/7/2024, 5:19:04 PM