何でもないフリの続き
安心と不安
俺 相澤武(あいざわ.たけし)は、
今 学校で 安心材料と不安材料
二つの者を抱えている。
「相澤君 おはよう!!」
「よぉ 村上 早いな」
「生徒会の仕事があってちょっと早めに
来たんだ!」
「生徒会長も大変だなあ...」
この菩薩みたいな笑顔を浮かべる男子
村上剛(むらかみ.たけし)は
俺の友達だ
名前が同じって言うのもあるが...
(それにしてもこの学校の たけし率
高いなぁ...)
何よりこの菩薩みたいな笑顔が俺に
安心感を与えてくれ 今や俺の心の
オアシスみたいになっていた。
ちなみにクラスで一緒に学級委員
副委員もやっている それも仲良くなった
理由だ。
誰にでも優しく 男女問わず人気だ
こいつが怒った所を俺は、
見たことがない
まるで菩薩の様に穏やかで慈悲深く
俺の心を穏やかに整わせてくれる
俺の安心材料だ
俺の心が静かに 凪状態に入っていると...
突然 後ろから...
「あっタケちゃん ムラガミ様おはよう!」
突然 後ろから馴れ馴れしく大声で
呼ばれる。
俺の心は一気に波だった。
「槙君 おはよう!!」村上は愛想良く
挨拶しているが 俺は、意識的に足を速める。
「おはようムラガミ様!」
槙は、大きな体を縮めて村上に挨拶する
ちなみに槙が廊下を通った瞬間人がはけて
行ったが 村上も槙もそんな事は
気にせず普通に会話をしている...
そうして俺は、槙の大きな腕で肩を摑まれる。
「あ~タケちゃん無視しないでよ
朝の挨拶は基本でしょ!
全く ムラガミ様を見習いなよね!」
(お前に言われたくない...)と俺は内心で
悪態を吐き 腕を引き剥がそうとするが
さらに力を入れられ固められる。
俺は腹が立ち
「分かったから離せ 気持ち悪いんだよ!」 俺は槙の腕を肩から退かす。
勢い良く離したのにそいつは気分を
害する事も無くにへらと笑う
このガタイが大きい男の名前は
槙洋介(まき.ようすけ)
正直に言うと俺は、こいつの事を友達だとは思っていない。
付き合いだって全力でやめたい位だ...
だがある事情からこいつの友達を
やらなければならない...
しかしこいつが言うこいつの野望の事は
一切無視をして 拒絶しているので
今の所付き纏われるだけですんでいるが...
俺の中でこいつは災害級の問題児だった。
もうトラブルを擬人化したらこいつになるんじゃないかって位...
俺の不安材料だった。
こうして 俺の学校生活の日常は
槙(トラブル) 村上(オアシス)に
囲まれながら過ぎて行く....
1/26/2024, 3:21:22 AM