『天空のアパート ラペータ』
「アシータ!ごはんできたよ!アシータ!」
パドゥが呼ぶ中、
アシータはアトリエに飾られた、
大きな写真に魅入られていた。
「これは?」
と、たずねるアシータ。
パドゥは思い出に浸るような、
遠い目をして語りはじめる。
「この世には、伝説の空飛ぶアパートが存在すると言われてるんだ。天空のアパート『ラペータ』って言ってね」
「ラペータ?」
「うん。家賃月8,000円」
「8,000円!」
「父さんは何年もラペータを探していたんだ。そして、ついに見つけたんだ!」
写真には、まぶしそうに目をつぶったパドゥの父が写っている。
間違えて自撮りしたらしい。
「父さんは『ラペータ』を見たんだ!」
そう言い張るパドゥ。
「でも、この写真をSNSにアップしたら「自撮りで草w」「ラペータ写ってないじゃん」とか、叩かれた父さんはショックで都内の68,000円のアパートに隠居しちゃった」
「そんな…」
パドゥは袖でサッと、涙をぬぐう。
「だから、いつか僕がラペータを見つけて、YouTubeにアップしてやるんだ!」
2/2/2026, 10:03:50 AM