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予感していた「さよなら」
大丈夫、私もともとひとりでも楽しくやれるし。
あなたと過ごす前に、戻るだけ。

部屋も、気持ちも、時間も、あなたのためだったスペースが空いて、自由が増えた。なのに、どうしてこんなに息苦しいの。

ふたりで生きることに、慣れすぎてしまったみたい。
あなたの隣は、深く息が吸えていた。
些細な煩わしさすら、ふたりで生きている意味だった。
あなたとの日々を知る前の私には、もう戻れるはずもなかった。

12/3/2024, 3:48:49 PM