秘密の手紙
「そういえばさ、卒業式の日にくれた秘密の手紙に、20代後半になってめお互い相手いなかったら結婚しようて書いていたよね」
久しぶりに彼と呑みに行った際、昔話をしている時に秘密の手紙の話になった。
「あー、書いていたわ懐かしい」
青春だったなって笑う私とは裏腹に、ダウンライトに照らされた彼の表情は真剣だった。
「どうしたん?」
「もし、あの日の約束、俺は本気だよって言ったらどうする?」
いつもふざけてばかりだった彼に、不覚にもときめいてしまった。
あの手紙の続きが、今廻り始める。
12/5/2025, 9:01:44 AM