魔法
世界線はa21「世界線は気にしないでください」
兄さんは魔法が使えるんだと思う。そう思ったのは兄さんと孤児院にいた頃だ。兄さんは他の子よりも頭も良くて走るのも孤児院の中でいちばん早くて、私が何も言わなくても私が思ってる事すぐに当てるんだ。私がお腹減ったなって思ってたらお菓子持ってきてくれて、私が眠いなって思ったら私を兄さんの膝の上で寝かせてくれた。もうこれは魔法じゃないと説明出来ない。そう思って兄さんに聞いたんだ、「兄さんは魔法使いなの?」そう聞いたら兄さんは少しキョトンとした後笑って「そうだな、お前だけの魔法使いだよ」そう言って私の頭を撫でてくれたんだ。兄さんの手はいつも通り暖かくて優しい···これも魔法なのかなぁ?
でも兄さんは魔法使いじゃなかった。
魔法なんてある訳ないし、それに魔法使いなら兄さんはもっと幸せになれは筈だもん。···兄さんは魔法使いみたいに凄い人なんかじゃないんだから、私の事なんて放っておいて幸せになってくれればいいのに。そう思っている私に兄さんは「また変な事考えてるな?」何時も通り私の考えを見抜いてきました。
2/23/2025, 10:30:15 AM