夜になると寂しがりで怖がりな君は枕を持って
ひとりじゃねれない、って僕の部屋を訪ねてくる。
可愛い妹が自分を頼ってくれることが嬉しかったけど
仕方ないなって顔して、僕は彼女を布団に招いた。
背中をとんとんとたたいてやっていると、
穏やかな寝息が聞こえてくる。僕だけの時間だった。
君は今日も変わらずに、
『お兄ちゃんと一緒じゃなきゃ眠れない』
と言って、ベッドに潜り込んでくる。
本当はもうひとりで眠れるのに、
まったく甘え上手な、妹だ。
かわいい、いもうと。
そんな君に触れるのが、俺はとても、こわい。
『怖がり』
作者の自我コーナー
僕と俺を使い分ける人が好きです。
助詞とか句読点の位置にかなりこだわりがあります。
3/16/2024, 4:15:55 PM