玉ねぎを切っていると安心する。トントンと規則正しくまな板に包丁をぶつけながら、私は安心していた。 あまりにも希死念慮を感じると、玉ねぎを切りたくなる。昼も夜も、死にたくなる時がある。私にはもう光がない。消えない灯りが心のどこにもない。どこを探しても見当たらない。だからもう、死ぬしかないのだ。 私は玉ねぎを切っていると、安心する。涙が溢れてしまっても、玉ねぎを切っているのだから仕方ないと、自分のことを諦められるから。/消えない灯り
12/6/2025, 2:29:29 PM