紅葉【もみじ】Family☆Story

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     ☆変わらないものはない☆
私は、小さい頃凄く偏食だった。
食べ物は、お茶漬けや、玉子かけご飯、うどん等、シンプルなやつしか口にしなかった。
なんだか、ごちゃごちゃしているのが自分の中で受け入れられなかったのもあるけど、食に興味がなかったのだ。
しかも、なかなかお腹が減らないタイプの子で…。
お腹がすくと言う感覚が全くないのだ。
しかも、昼御飯が特に苦手だった。
食べなくても、お腹が空かないので、食事が苦で苦でしかたなかった。
普通、子供が大好きなハンバーグや、カレーやオムライス、お肉や唐揚げには、興味がなかった。
むしろ、嫌いだった。
お茶漬けを一番好んで食べていた。
シンプルに、白米と緑茶のみのやつだ。
その当時はそれが一番美味しかった。
そんな、感じで育って…。
幼稚園にいきだし、めちゃくちゃ苦労した。
まず、お弁当が受け入れられないのだ。
お弁当も、ご飯にふりかけだけだったら食べれる。
でも、ミートボールやウインナー、その他色々入っていると、見ただけでお腹いっぱいになり箸が進まない。
全然そそられないのだ。
しかも、量が多すぎる。
食べれないから、昼休みもずーっと残される。
もう、お弁当が嫌で、嫌で、幼稚園にずーっと行きたくなくて、泣いて過ごした。
『お願いだから、ご飯にふりかけだけにしてー。』っと泣いて泣いて沢山頼んだこともあるが、母は、お弁当をつくり続けた。
私は、お弁当の時間になると、涙が止まらなくなるのだ。
もう、絶望的だった。
幼稚園で、お弁当の時間になると、泣き出すので…。
幼稚園の先生のほうから、母に連絡が入った。
『お母さんが、少しお弁当の量を少なくするとか…。大好きな物だけにするとか、ちょっと試してみたほうがいいのでは?』っと言ってくれたようで…。
次の日から、ふりかけご飯だけになった。
もう、泣かなくなったし、幼稚園も楽しくなった。
幼稚園の間は、白米にふりかけのみで過ごした。

私が、変われたのは小学校に入学してからだ。
それは、給食。
給食は、一皿一皿別れて、3皿で完結する。
主食、おかず、デザートの3つ。
しかも、先生に多すぎるっと伝えると、全部量を減らしてもらえる。
これなら、食べれるっと思った。
それから、給食は毎日間食。

朝は、お茶漬け、昼は学校で給食、夜はお茶漬け、みたいな食生活を繰り返した。
しばらくして私は、気づいた。
お腹がすいている事に。
初めての感覚だった。
みんなこんな感覚なんだ!っとこの時初めてわかった。

小学校では遠足がある…。
母がどんな弁当をつくるか不安だったから、遠足の
時は、毎回サンドイッチをリクエストした。
これなら、食べれたのだ。

それから中学生になる頃には、お茶漬けも卒業した。
給食で出たものなら家でも食べられるようになった。

自然と普通のお弁当も食べれるようになった。

今では、小さい頃は、絶対に食べれなかった、チャンポンや、皿うどん、野菜炒め、鍋、香りが強い野菜が大好物だ。
しかも、苦手な食べ物は、セロリと小松菜だけだ。

変わらないものは、本当にないんだな!っと思った。

12/26/2022, 3:38:40 PM