真っ赤に染まった自分の掌と、目の前に転がる誰かの死骸。悲しくも苦しくもないのに、何故か自分の目から涙が溢れ出る。死骸の首元に手を添えれば、勝手に力が入って首を絞めた。本来の感触とは違い、そのままぐしゃりと首がもげる。顔が見えない。靄がかり、認識できない。どうしてか、自分の手はもげた首から上を、自分の口に運んでいく。あぁ、この感覚。期待から胸が高鳴り、口いっぱいに唾液が分泌されていく。今日も、命に感謝して。いただきます。『胸の鼓動』
9/8/2024, 11:46:28 AM