無色の世界
完全なる無色の世界である場合、それは光がない世界ということになるのではないだろうか。ならば光すらも抜け出せない極端な重力を持つブラックホールが、究極の無色の世界ということになるのだろうか。
しかし、はたと思う。光が抜け出せず、真っ暗に見えるのはブラックホールの外から観測した場合だ。ブラックホールの中心はどうなっているのだろう。
無数の光の粒子がごく小さな一点に集まって、究極の有色の世界となっているのだろうか。あるいは、それら光の粒子もすべて重力に押しつぶされて、文字通り「何も無い」、何色も存在し得ない世界があるのだろうか。
実際の「無色の世界」を私達は見ることは出来ない。真の答えは知り得ない。観測できないものを追い求めるその心持ちは如何様だろうか。それでも答えを追い求めることは美学か野暮か、果たしてどちらだろう。
……などといったことを、素人が考えてみる。先日新しいブラックホールが発見されたらしい。研究が進んでベールを剥がされた無色の世界が、美しい世界であればいいなと思う。
4/19/2024, 8:46:56 AM