毛布

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現実逃避って、現実のリスクを放置してるから現実逃避になるので、そりゃ明日は試験なのに前日の夜も対策しないとか、入金の締め切り日なのにコンビニのATMにいかないとか、負け確定の敵前逃亡やってたらそりゃ破綻するでしょ。

でも社会から誘発され続ける過剰な感情や思考から距離を置く、っていう意味なら、こっちはむしろ意識的に続けた方がいいような気もする。
脳で走りっぱなしになってるアプリを閉じてメモリー空ければ、その案件もけっこうバックグラウンドで処理が進んでたりするので、ネット動画でよく薦められてる、朝に散歩するとか、筋トレするとか、部屋の掃除するとか、毎晩暖かいお風呂に浸かるとかは、たぶんこれ。

あとは現実を離れてそこで何をしてるのか、ってのも面白くて、たとえば車馬の喧騒を離れて酒飲んじゃってるのに、ふらっと庭のすみで菊を采ったりするとなぜか詩の古典になる。たぶん創作とかしてる人たちは、みんなレポートの締め切りが明後日とか、振り込み行かなきゃとか、嫌な上司の顔とか、鼻水止まんないけどもう花粉症?とかからはひとまず距離をおいて、いろいろ取り組んでるんだと思う。でも絵師さんたちは、なぜかこれといって構えることもなく、時間があったら楽しくお絵描きしてたり、時間なんかなくても書類のすみに落書きしちゃったりしてる。羽海野先生も、確か仕事の合間にお絵描きして遊んでた。幸福な種族。

だから不思議なもので、人智を越えた御業は必ずしも人間側の事情には依存せず、どっぷりと世間にまみれた状態でも産みおとされたりするみたい。クーデターの主導者のガチガチの弾劾裁判なのに、やたらと神がかった弁論しちゃうとか、鳥山先生の奥さんが思い付いた「かめはめ波」とか、咳をしたら誰もいなかったりとか、普通に人間にある天地からすごいものが生まれてきたりする。

まあ、あとは現実逃避の密やかな魅惑というか、〇〇しなきゃいけないのに…とか言いながらどうでもいいことをやり始める背徳感も抗いがたい。

2/28/2026, 7:28:55 AM