ジョバンニと謎の男はディエゴという仲間を加えて旅を続けていた。
ある日、彼らは神聖なる地に足を踏み入れることにした。
この場所に立ち入るには、まず聖なる泉で身体を清めなければならない。
そして、たとえ一本の草でさえ聖地から外に持ち帰ることは許されないという掟があった。
しかし、ディエゴは好奇心に駆られてその掟を破り、こっそり小さな石をひとつ持ち帰ってしまった。
彼が宿屋に戻りその石を部屋に飾ると、石は光を放ち始めた。
その眩い光がディエゴの目に入った途端に、ディエゴは猛烈な頭痛に襲われ意識を失いそうになった。
その時、謎の男は祈りを捧げた。
すると石から美しい翼が生えてまるで鳥のように窓から飛び去って行った。
ディエゴは禁断を侵すことへの後悔と、畏れと、興奮を同時に感じられずにはいられなかった。
「鳥のように」
8/22/2024, 5:54:03 AM