たまに僕は最小限の荷物と
カメラ一つを持って
自分が住んでいる街を
心のままに探索してみる
そうしていると
もううんざりするほど知っている、
と思っていたこの街にも
まだまだ知らない場所があって
確かに人の営みが存在していて
この目にまるで知らない街のように映るのだ
寺島修司の「家出のすすめ」という本の中で
持たずに持つこと、という節がある
これによれば「おもうときに使用しても、文句をいわれない」ものを自分の所有物とした時、
自分の持っている小説やシャツやCD、だけではなく
自分の住んでいる街や探訪した街も同じく所有していると言えるのではないか、というのだ
そして「どれだけ多くのものを『持つ』ことができるかによってその人の詩人としての天性がきまるのであり、
新しい価値を生み出せるのだ」と説いている
少々強引ともとれる内容だが、僕はひどく共感した
たまにはこの路地を見過ごして次の路地へ
それだけでも案外新しい発見があるかもしれない
3/5/2023, 4:14:01 PM