「生きろ」
その言葉はまるで呪いのようであって。いつまでも私に張り付いてきた。
余裕なんてない。
思っていた以上に現実は面白かったよ。でもそれ以上に残酷で。
「非人道的」なんてよく言われたけど同じ人間が思ったことなのだから極めて人道的だと思うの。
生まれた意味もこの世界の価値もわからない。
それでも飛ぼうと思って勇気が出なくていつも直前に辞めちゃうから。
生きていたい。
まだ光があるはずだから。砕け散った光の欠片を集めれば、いつか救われるのだから。
ー本当に?
どうせあと数十年もしたら散る命。何十年なんて歴史じゃほんの一部だし。
無駄に強い命を削るの。この瞬間が1番美しいの。
これが私の美学であり一世一代の大きな賭け。
私がいなかったら世界は綺麗なのでしょう?
綺麗な世界にサヨナラだ。
生に縋り付いてまで求めるものなんてない。どうか、夜が、世が明けるまでに。この儚くありたかった命を消す。たとえこの選択が間違いだったとしても、私はそれを正解に捻じ曲げるの。
おかしいって?救いようのないやつに、何を求めているの?壊したのは、他でもないあなたたちなんですよ?
こんなにも大きく言ったのだけど、70億人いるうちの1人。替えなんてどこにでもいる。
4/22/2023, 3:50:09 PM