かおる

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 夢と夢が移り変わりるその隙間。無意識に開かれた瞼をカーテンから漏れた光が撫でた。寝起きでぼやけた世界は、一度強く目を閉じると見知らぬ部屋へと変わる。
 白いシーツはさらさらとしていて、ルームウェアは少しごわついている。背中側が温かく、ベッドが自分以外の重みで沈んでいる。
 それがどういうことなのか。都合良く忘れてしまえるほど酔っていた訳ではなかった。
 寝起きの頭が昨日の記憶を突きつける。
 やけに喉が乾いているその意味を。
 ずっと見ないふりをしていた感情を。

 背中の重みがゆっくりと撓む。
 続いて聞こえたくぐもった声に逃げられないことを悟った。

5/24/2024, 9:40:12 AM