春。新たな生活。新たな出会い。
光溢れる道に期待と不安が咲き乱れていく。
妙に浮き足立ったまわりに影響された訳じゃない。
光輝いて見えた。そんな人は初めてだった。
強烈ではない。でも生きる力に溢れた光。
色鮮やかに咲く花達はこの人の光を浴びて生きているのだとさえ思えた。
長めの前髪に落とされた影が彼の瞳を一層輝かせていた。その瞳はいつも何を見ているのだろう。
大きい体。大きい手。何を食べたらそんなに大きくなれるのだろう。
お洒落なのか。面倒なだけなのか。それとも最近忙しかったのか。髭を伸ばしているのは何故なのだろう。
ねえ知りたい。知らないことだらけのあなたを。
「好きです。私のアポロン。」
「…………………………は?」
こんな気持ちはきっと
この世に生まれた時以来だ。
春爛漫
4/11/2024, 3:39:31 AM