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「何でレモン味なんだろ」
「当時レモネードが流行ってたとかじゃない?知らんけど」
「テキトー過ぎて草」
わあわあと賑やかなグラウンド。屋上フェンス越しからでも聞こえる歓声を二人ぼんやり眺めていた。
「ちなみに何味だったの」
「あ?あー……ミルク系?多分」
「それ新生児期って落ちじゃないよね」
「………」
「それファーストに数えるんだね?」
「……はいはいしたことないよ分かってて聞くな」

「ちなみに今レモン牛乳飲んでる訳ですが」
「そっちがイチゴミルクだから結局駄目じゃね」
「それはそう」

<kiss>


「別に、そんなに長く誓わなくて良いの」
有名な曲のワンフレーズ。薬指を撫でながら。
「私が私で在る間だけ。それなら100年ぽっちもないわ」
永遠を誓った筈の赤い唇は、それでも何処か穏やかで。
「私を貴方の全てにする必要もないの」
花束は青くも華やかに空気を染めて。
「貴方は貴方、私は私。意見を違えることなんて、きっとこれから何回もあるわ」
純白のドレスがキラキラと、一等美しく光を飾る。
「でもね、その代わり。よそ見なんかしないで完璧に完全に愛してね」

<1000年先も>

2/4/2024, 2:39:59 PM