冬の足音
目が覚める、窓の向こうの空を見る
真っ白な空、雲か霧か霞か違いは何か…
静かだ。完全なる無音。
この世に自分だけのよう…
ガバっと起きて掛け布団を半分に整えてたたみカーテンを開ける。
チラチラと小さな雪が舞っている
薄っすらと隣の屋根に雪が積もっている。
この世の汚いものを全て白く隠してくれた雪。
足音もなく静かに、ふんわりと優しく、それでいて逃げ場はない…どこもかしこも平等に白い。
自分の心を開きにして外に置いたら同じ様に汚れない白さで隠してくれるだろうか…
変幻自在の水の姿、氷の結晶❄️そして雪、重い雪、固い氷、解けて汚れて川に流れ海に帰る。
今自分はどの時点なのだろう…
汚れの無い心で海に帰ることはできなかったのだろうか…
最初はドカドカと突然の、様々な出会いや別れ。
今穏やかに音もなく流れる川べりの落ち葉の様に浮かんだり、沈みながら…
大きな海へと導かれて私は今生の冬の到来を全身で受けよう。
12/4/2025, 9:16:42 AM