春爛漫
「はぁ………、ん?桜、桜かぁ…、もうそんな季節になったのかぁ。早いなぁ…。」
仕事が終わり、いつもの帰り道を歩いていると、足元には桜の花が散った後のものがあった。
沢山の人に踏まれたのだろう、もう綺麗だった桜も黒く、足跡がある。
「懐かしいなぁ、もう入学式なのか。」
次の日には近くの小学校に"入学式"という文字で書かれた看板のような板のような物が置いてある。
そして、小さな女の子とその親御さんのような人が手を繋いで学校に向かっている。
「おかーさん!私ね!もう1年生になったんだよ!凄いでしょーーー!」
「うん、凄い凄い!頑張ってね!」
小さな女の子と桜の花は、春爛漫のように光に満ち溢れたようなものだったのだ。
4/10/2024, 10:32:30 AM