【bye bye…】13
「…」
どうしてここの住人は自己主張が激しいのか。
?「「デイジーは包まし屋さんなんだから!」」
パ「「「パンジーはカラフル!」」」
?「「「菫は清楚…」」」
?「「「向日葵は見てると元気になるわ!」」」
?「「「華やかさと言ったらダリアよね」」」
ローズ「お止めなさいお前達。はしたないわ。…高貴で気品溢れる薔薇の前では誰しもひれ伏すもの」
花達「「「は!?」」」
ローズ「…あら、何か言いたそうね?」
「…もう行っても良いかしら?」
正直花の小競り合いに時間を割くのは少々割に合わない。
どうでもいい。
まだ言い合を続ける花達に背を向ける。
と。
「ん?」
トントンと何かに背中をつつかれた。
?「私(わたくし)の姉妹達が五月蝿くてごめんなさいね。私は白百合。ここのフラワーガーデンの統率者です。」
「…」
思わず息を飲んだ。その花は純白に身を包みそれでいてその花が歩く度とても甘い香りが辺りに拡がっていた。
白百合「また是非いらしてください。その時はきっとあの子達ももう少しレディーらしい振る舞いも出来てると思うから」
「あ…」
まただ。また胸の辺りがチクりと痛んだ。
どうしてこの言葉を聞くと胸が締め付けられるように痛むんだろう。
私は何か大事なことを忘れてる?
そう思うけれどそれ以上何かを感じることはなく私はフラワーガーデンを後にした。
3/22/2025, 1:27:15 PM