星のかけら
俺はずっと、
襲い来る黒い悪意に囚われ、
身動きも取れず、
藻掻き苦しんでいた。
そんな俺の帰りを、
君は、信じてくれていた。
俺の孤独な戦いを、
ただ、黙って見守りながら。
君は、俺の帰る場所を護り、
新しい希望の種を、
世界の果てから、掻き集め、
それをそっと育てていた。
だけど。
俺がそれを知ったのは、
絶望の淵を這い上がり、
君が護り続けた、光の場所に
戻ってきた後だった。
君が集めたもの、
それは、きっと星の欠片。
だから、俺は、
その煌めきの欠片ごと、
君を抱き締めたいんだ。
星の欠片は、
ひとつひとつが美しく輝き、
いつの日にか、
この世の暗闇を照らす、
星座になるのだから。
1/10/2025, 8:54:57 AM