NoName

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メイクを終えた私は、最終チェックで鏡を見ると、当然のように自分の顔が映る。
しかし鏡に映る自分は、本当の私なのだろうか。

鏡の中の私は、鏡の世界の私であって、今の私ではないようにも見えてくる。そう思うと鏡の私が、全てを見透かしているように感じ、じわじわと怖くなってきた。

急いで鏡の扉を閉めた私は、直ぐにそれを忘れようと身支度を再開させる。




しかし、急いで閉められた扉は閉めきれていなく、若干隙間が出来ていた。そこから何故か、映って居ないはずの彼女の顔があり、ニヤリと笑いこちらをじっと見つめていたのだった...

11/3/2023, 11:55:46 AM