神さまのこどもに戻るらしい。お前だけが割を見ている。人間として終わるらしい。それにしてはどうやら悪魔じみている。その薄い瞼が呵責に震え続けたことを、俺だけが知っている。それは俺がおこなってきたしょうもない善行のなかでいっとう良いものに思える。お前の瞼に口付ける。別れの挨拶はこれがいっとうなのだと、俺は生まれた時から知っている。
9/28/2023, 11:03:28 AM