彼とわたしと

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“もしもタイムマシンがあったなら”

 過去の思い出に浸りたい。違う時空のどこかに行って、過去や未来を変えたりするのが主流なのかも知れないけれど、私はただ、思い出に浸りたい。今ではもう感じられない君の優しさや愛情、周りの友人、全てが輝いていたあの時に戻りたい。その時は、いまが幸せだなんて微塵も思っていなかった。これが普通、そう思っていたからだ。

 きっといつかの未来で、こんなにくだらない文章を書ける毎日は幸せだったのだと気付くのだろう。仮に幸せだと分かっていても、同じ状態が続くと次第に薄れてしまい、普通のことだと思い込んでしまう。これらは人間である以上、しょうがないことなのだ。

 結局私たちは最初から、ないものねだりをし続け生きていかなければならない生命だったのだろう。最後の最期、私の人生は幸せだらけの人生だったのだと自覚できるような生命を、いまから築いていきたい。

7/23/2024, 4:46:53 AM