The pain in myheart.
先輩は私を選んでくれなかった。
「そういうのに興味ありません」
先輩の文字が歪んで見えた。あれ、これは…書き間違え?私の期待には応えられない。先輩の期待に応えられない。要らなかった私の勇気。無駄だった先輩の彼女枠の可能性。
先輩は無口に戻る。先輩は私の前に現れなくなる。私にしかわからない距離感で離れていく。
そうして私の心はまたいらない傷を負う。
ねぇ、最近あの子たち話してなくない?え、あそこって出来てるんじゃないの?え、でもあの子の好きな人って先輩じゃなかった?もしかして二股!?やだ、私もちょっとあの子の性格疑ってたんだよね。
勝手なこと言ってんじゃねーよ。
「君ぃ?君のせいで私が大変なことに巻き込まれてるってこと知ってる?」
「お前が勝手に巻き込まれに来てんだろ?あぁ?」
「誰がお前だ?もういっぺん言ってみろや、二度と口聞けねぇようにしたろうか?あぁ?」
「やれるもんならな」
誰かが通ると
「汚い言葉を使ってすまない。君、とりあえず謝ってくれないかな?」
「俺…僕が謝る必要ってあるんですか?」
ごめんてと吹き出す私に幼馴染くんは少し困った顔をした。君の不意な行動や言動でやはり勘違いを招くようだ。そんなことを言われても気にしない私と君との仲はきっと誰が切ろうと繋がっているのだろう。私たちは無敵な幼馴染。だと思っていた。
笑顔の君。勉強を教わりに来る君。私に触れる君。次第に私の知っている君の姿が減っていった。君も私にしかわからない距離感で離れていく。少し困った顔をしていたのはそのせいだったんだね。
私はまた意味の無い傷を負う。
あぁ、こんなにもボロボロになってしまったんだ。
3/27/2023, 11:38:19 AM