たーくん。

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風がふくたびにゆれる木。
今日は、ともだちといっしょに、こうえんへあそびに来た。
かげふみをすることになり、ぼくはジャンケンにまけて、オニになってみんなをおいかける。
なかなかおいつかなくて、みんなはどこかにかくれてしまった。
風がふいて、木がゆれる。
木の下を見ると、かげもいっしょにゆれていて……だれかのかげが立っていた。
あんな所にいたんだ。よーし。
ゆっくり近づいて、かげをふんだ。
「見つけた!」
「へっへっへっ……」
かげが、ぼくにふまれてわらっている。
だれのかげをふんだのだろう?
聞こうとしたけど、声が出ない。
あれ?だれかのかげが走っていく。
かげのぬしをかくにんすると……ぼくだった。
どうして?ぼくはここにいるのに。
うごこうとしても、うごけない。
「君のからだ、もらっていくよ。ふふふ……」
だれかのかげが、ぼくのからだをうばって、走っていく。
かえしてよ……ぼくのからだ……。
ぼくは、地面で見ていることしかできなかった。

7/17/2025, 10:25:51 PM