遂にこの日が、来てしまったようだ。
起きてしまったことは、仕方がない。
私が、すべき事をするまで。
覗いていた水鏡から、そっと手を離す。
「お前達は被害状況を把握し、隔離空間へ民達を至急誘導せよと関係各所へ伝達。私は、封印が解かれたあの場所へすぐ参る。あとは予定の手筈通りに行うように、後は頼んだぞ」
「畏まりました」
そう告げると、侍る家臣達は一斉に動き出す。
辺りをぐるりと見回して、見慣れた景色の最期の見納めをする。
「最期の仕事に相応しいな。さて、参るか」
自然に笑みが、溢れていた。
私が私であること、そんな生き方が出来たことを誇りに想う。
かの場所へと急ぎ向かう為、転移を踏んだ。
『手を取り合って』
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色々、思い浮かびつつ、どうしてもファンタジーを書きたかった!(笑)
きっと主人公は、どこかの女神様辺りに、ご褒美として奇跡的に助かったと願いは込めてあります。
7/15/2023, 4:22:14 AM