嘘と真実について

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祖父に…怒られた時に…

祖父が涙目で…

切ないような…

悔しいような顔してた…

遠い記憶…


遠慮する子供だった

遠慮する孫だった

過渡を超えた遠慮をしたと思う…

きっと祖父は耐えられなくて

怒ったのだと思う


その後に頭をめーいっぱい撫でられた記憶が…

祖父は欲のない人だと認識してる

なので孫から見て他人と思える人に

カモられてた

祖父が大切にする人と祖父を大切にしてきた人と

カモられた事で溝が出来ていった

祖父は祖父を大切にしてくれた人達が

カモられるきっかけを自ら作ってしまった

悪気はなくて…

お人好しだった

そんな祖父も戦争を兵隊として経験してた

私は知らなかった…

祖父が他界して何年も…


祖父は自分の家族に1言も

戦争の経験を話さなかったそうだ

祖父の家族は女系で子供も全員女の人

私からは叔母達…

叔母の旦那さん達には全員に話してた

私は2番手の孫で初男孫で…

私の医療過誤で長期リハビリしてたので

祖父が話すチャンスが無かっかと…

私はリハビリ明けして数年間

若い頃みたいに呑み歩く生活をしていた

きっとオヤジもオフクロも怒ってたと思う…

ある日午前様を当然として帰宅し

居間でNHKで録画放送してる

メージャーリーグの試合をオヤジが見てた

オヤジはダルビッシュ選手が好きで…

黙って部屋に入るのも逃げてる気がしてきて…

一緒に暫く見てた


ダルビッシュ選手の放送が終わり

太平戦争の特集の再放送がテレビに流れてきて…

何となく祖父の戦争の事を聞いた

私が軽口を叩くと…

オヤジが仕事の時と同じ厳しい眼つきになり


あの人はなぁ…

そう言って祖父の戦時下の悲惨な経験を話始めた


その夜から祖父が他界して5年は過ぎてたと思う

オヤジからしたら嫁のオヤジ…

何でそんなにと思ったけど…


部屋に戻ろうとして祖父との最後に記憶が…

二階の自部屋に上がるのに階段の上り…

オヤジが気になり…振り向いて下を見て…


私がリハビリ中で満足に歩けない時に…

満足に歩けない祖父が訪ねてきた事を思い出した…

忘れていたわけでなくて…

悔しくて苦しい記憶になってて…


祖父は駅から数kmある我が家にタクシーで

運転手と迷う事数時間してきた

俺は動きの悪い体を見られのが怖くて…

気が付かないふりをした…


私は…

祖父が脚を悪くしてるの知らずにいた


私は祖父が来た時に部屋の扉を少し換気で開けてた

祖父は聞こえて来た

『お!!来たぞ!!』

その声は確かに知ってた声よりも歳を重ねていた

でも元気いっぱいな祖父の声だった

それが祖父の最後の記憶


リハビリ明けて社会でまた闘い始めて…

時々…あの日の訪ねてきた時の

『お!!来たぞ!!』は

どんな顔していたのか思うと辛くなってった…

私が知識不足で悪い医療者に騙され

要らない苦労させたまま向こうに逝ったから

最後の最後まで祖父への負い目が…

その痛みがリハビリして寛解して…

人がとうてい超えれない事をしたのに…

その得た強さは祖父への痛みを消せなくて


あの日ダルビッシュ選手の試合中継の後で

オヤジから聞いた

祖父の強さを…

祖父にオヤジも俺も愛されてた事を…


自部屋への階段を上がり振り返り玄関を見下ろす

俺の頭を撫でてた祖父の顔が浮かぶ…

愛されてた記憶


祖父は尋常で無い距離を戦時下で歩き

船に乗り舞鶴の港に帰還した


俺も酷い環境に堕ちて…

帰って来た

祖父の様な強さを持って


私には子供が居ないが祖父やオヤジの様に生きて

社会に愛情を持ち社会に返して行こうとしてる


カモられたふりも生きてく強さの証カモ…(笑)🍀


……


もしもピアノが弾けたなら

思いのすべてを歌にして

君に聞かせる事だろう


雨が降る日は雨の様に

風吹く夜には風の様に

晴れた朝には晴やかに


だけど僕にはピアノが無い

君に聞かせるウデも無い

心はカラカラ空回り

伝える言葉が残される

あぁ残される……


もしもピアノが弾けたなら 西田敏行



3/14/2026, 1:20:54 PM