きみと歩いた道
振り返ってみると数え切れないほどの道をきみと歩いてきた。
まだ両片思いの時期に、放課後一緒に帰ったあの道。
学校からコンビニまでのあの道。
恋人になって、放課後一緒に帰ったあの道。
学校から駅までのあの道。
駅からうどん屋さんまでのあの道。
駅からカラオケまでのあの道。
お気に入りのカフェまでのあの道。
どの道にも必ずきみがいるのにもうきみはいない。
あの道にもこの道にも、きみとの思い出がつまっている。
思い出すきみはいつも笑顔だった。
その日の出来事を振り返ったり、小テストの話をしたり、好きなアイスの話をしたり、他愛もない話をした。
だから、駅に着いた時はすこし寂しかった。
きみが電車に乗ってしまったらわたしはひとりになってしまう。
「またね」と手を振り、あっという間にきみと離れた。
この時間が永遠に続けばいいのに、までは思わないけど、もうすこしだけ続いてほしかった。
明日また学校で会える、そう思えばなんとか耐えることができた。
きみと別れる決断をした時、きみと一緒に歩いた道を歩くのが苦痛で仕方なかった。
全ての思い出が蘇り、心を抉った。
涙が零れるのを抑え、受け止めようとした。
そう簡単にいかないことは百も承知だったが、無理矢理にでもそうするしかなかった。
きみと歩いた道は、きみとの幸せな思い出のままにしていたかったから。
それがせめてもの願いだった。
今日もわたしはきみと歩いた道を行く。
6/8/2025, 6:14:49 PM