柚月。

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「落ちていく」#15


私はまたこの夢を見た。
人生を変えた恐ろしい出来事。

12年前、川に落ちて溺れたこと。
どうして溺れたかは覚えてないけれど、そこから水がが怖くなったから。
水族館にも行けないし、海にも行けなくなった、プールも入れない。落ちていく感覚になるから。
泣きながら水着を捨てた。
あの当時まるで私だけ世界から放り出されたような感覚になった。
あの時にふと人魚になれたらと思った。
川に溺れて12年手を洗うこと、お風呂以外で水に触れないように生きてきた。

小学5年の時だったかな。
プールの強制参加を強要してきた先生のことは今も大嫌い。あの先生だけはなにを言っても無駄だった。
その日の放課後から2週間病院のお世話になった。

学校に復帰した私は担任からあの先生が私に対しての体罰とみなされてこの学校から離れて行ったということを聞かされた。
「良かったね、あなたはもう水に怯えなくていいからね」と伝えられた。その時は必死に怒りを堪えて「はい、良かったです」と返したけれど、翌日から私のクラスでの立場はなくなり、2年近くいじめが続いた。水槽に顔を沈められたり、ホースで顔を濡らされたりした。でも、その度に体調を崩して学校を休んだ。
体調が治って学校に行けば「ズル休み」と言われる日々だった。辛いなんて言葉で表せるほど簡単な話じゃなくて、でも誰にも話すことが出来ずに言葉のクズカゴに捨てられるんだと思っていた。

10年経って振り返ればつまらないものに付き合わされていたなと思えるほどに心が大人になったのだろうなと思う。
それがキッカケで小説家を志すようになっし、結果的に良かったのかもしれない。

11/24/2023, 9:43:35 AM