ハルりん🌻🍀

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#時を止めて

時を止めた街

第一章:時計屋の少年

街の片隅に、誰も気づかないような古びた時計屋があった。
店主はまだ十七の少年。名前はユウ。彼は祖父から受け継いだこの店で、毎日黙々と時計を修理していた。

ある日、店の奥に眠っていた一つの懐中時計が、突然音を立てて動き出した。
それは、祖父が生前「絶対に触れてはならない」と言っていた時計だった。

ユウは吸い寄せられるようにその時計を手に取る。
針が12時を指した瞬間、世界が静止した。

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第二章:止まった世界

外に出ると、すべてが止まっていた。
風も、鳥も、人も、時間さえも。

ユウは歩いた。誰にも邪魔されず、誰にも気づかれず。
止まった世界は美しく、儚く、そしてどこか寂しかった。

彼は気づく。
この時計は「願いを叶える代わりに、世界を止める」ものなのだと。

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第三章:少女の声

止まった世界の中で、ただ一人動いている少女がいた。
彼女はユウに言った。

「あなたも願ったのね。時を止めたいって」
「…君も?」
「私は、最後の瞬間を永遠に閉じ込めたかったの」

彼女の名前はミナ。
彼女は事故で亡くなった弟と過ごした最後の一日を、永遠に繰り返していた。

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第四章:選択

ユウは悩んだ。
このまま時を止めていれば、誰も傷つかない。悲しみも、別れも、来ない。

でも、それは「生きること」をやめることでもあった。

ミナは微笑んだ。
「私はもう十分。あなたは、進んで」

ユウは時計を見つめ、そっと針を動かした。

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最終章:再び動き出す世界

風が吹いた。鳥が鳴いた。人々が動き出した。
ユウは時計屋に戻り、懐中時計をそっと棚にしまった。

ミナの姿はもうなかった。
でも、彼女の言葉はユウの胸に残っていた。

「止めた時間の中で、あなたは本当の願いを見つけたのね」

ユウは微笑み、今日も時計を修理する。
時は止まらない。だからこそ、尊い。

11/5/2025, 2:35:30 PM