彼の左胸で輝く金色の輝きに至るまでの過程を想像したら、自然と涙が溢れた。
もう消えないであろう頬の傷、あの時よりも引き締まった身体、迷いのない強い眼差し。
彼らの元を離れざるを得なくなって、どれだけの月日が経ったかわからない。
本当はずっと還りたかった。
どこを旅してもずっと彼らとの思い出がずっと付き纏って離れなかった。
『俺の命が続く限り、もう貴女には冬眠も家出も脱退もさせません』
『914に帰ってきてください』
『あわよくば、俺の側にいてください』
『貴女の残りの人生を、俺にください』
やっと迎えに来てくれた。
───ここがわたしの、終着駅なのかもしれない。
8/10/2024, 11:44:20 AM