Ling

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ふと上を見た。
冬は空気が乾燥して、空がよく澄んでいる。

星々が、ただ光を落としていた。手を伸ばし、星彩を掠め取った。
しかし、その明かりを遮るかのように街灯が地を照らす。星影に街灯が勝るのだ。
街灯は日中となると消えてしまうのに、星々を喰ってしまう。
私は光り続けている不遇な星々が哀しまぬよう、星の欠片に口付けをした。

そんな夢を見た。


2025/12/07 #消えない灯り

12/7/2025, 9:47:57 AM