奏野 時雨(雨雪 蝶花)

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日が小鳥と共に夜明けを告げる。
まだ、搖れる瞳を押し上げて
まだ心地の良さそうに己の胸で
肩を規則正しく動かす
少しだけ年が上の恋人を眺める。
この時を感じるといつも想うことがある。
いつ、壊れても可笑しくはない世界で

いつ迄この朝陽を浴びられるだろう。
もし、己にこの先の世界を見られる
そんな浮世離れしたことが出来るのなら。

そんな想いが頭の中で飽和する。

ずっと分かっている。前ではなんともなかったこの日々がやけに離れ難い。
離したくない。
そう、出来れば
   命が燃え尽きる迄。


(朧の夜月 もしも未来を見れるなら)

4/20/2023, 7:18:48 AM