ちる

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『ほんとに女の子だ』
そう言って君が笑った。

何ヶ月も続いた文字だけのやりとりを
『遊びに行っていい?』そう言って終わらせた君は
想像していたよりもずっと華奢で
だけど想像していた通り 無邪気な女の子だった。

同じ年齢で 同じような傷を抱えて
バーチャル世界に逃げ込んだ私たちは
離れた場所にいたはずなのに、確かに出会って

異性だったら恋に堕ちるようなスピードで仲良くなった。

出会った頃は未成年だった私たちが
お酒を飲める歳になって
それぞれにパートナーを得て
家族を増やして

『おばあちゃんになったら さ…』なんて
未来の話をしたよね。




それなのに
君はおばあちゃんにならないことを選んだ。



ねぇ?
目を閉じて浮かぶのは
初めて会ったあの日に一緒に見たイルミネーションで。

何をどうしたら、一緒におばあちゃんになれたのか?

今も そればかり考えてる。



【脳裏】

11/9/2023, 1:27:59 PM