67

Open App

「追い風」
寂れた町の倉庫に歴史から忘れ去られた飛行機と
この町にただ一人で住む少女と犬がいました

少女は一人で飛行機を修理しては
町に吹いてくる追い風を読み
飛行機を飛ばそうと企んでは失敗の連続をしていました。

「…大丈夫。残された資料と私の祖父直伝の修理方法で修理したんだから
きっと飛ばせる。飛んでみせるよ」

風は気儘に流れて時に牙を向くものだと
彼女は知っている…

その中から吹いてくる追い風を探して
飛行機を飛ばし続けるだろう


「Ring Ring」

ん…?Ring Ring?
ん…?リング リング?

リンリンリン~♪じゃないのか?

1/9/2025, 1:31:57 AM