君が僕を見つけてくれたから、僕は君のことを忘れることはないだろう。
幽霊だった僕を彼が見つけてくれたのは、きっと偶然なんかじゃない。
あれは探しに来てくれたのだ。わざわざ、市のはずれにある公園まで。
その証拠に彼は汗だくだった。たぶん僕を探して走り回ったのだろう。
いくら見えるからって、幽霊だから、いるかいないかなんて分からないのに。
でも、だからこそ。生前の思い出よりも思い出深い再会となった。
君は相変わらず素直で直球で、遠慮を知らないのかと思えば変なところで気を遣う。優しい人なのだ。
さいご。僕を見送ってくれた時。
君は我慢していたようだけど、耐えきれずに溢れてだばだばとこぼれる涙顔を、僕はきっと忘れない。
さようなら、僕の大切な友人。
今まで楽しい時間をありがとう。
/8/21『きっと忘れない』
8/21/2025, 9:09:08 AM